脊髄脂肪腫の手術を8ヶ月、まだ授乳を行っている時に受けた体験談です。2021年、コロナ渦の中で入院、手術を経験しました。生後初めてのオムツ替えの際におしりの穴の上にくぼみを見つけてから、心配でいっぱい調べました。そのような方の参考になれば良いなと思い、術後6日目〜退院までの様子を記事にします。
術後6日目
毎日朝の検温と傷口の確認、おしっこやう◯ちの状態確認が行われました。子どもも看護師さんに慣れ、検温中も余裕な表情で聴診器などに手を伸ばして遊んでいました。
離乳食は食べて半分、時間が合わなければ一口のみ。もったいないけれど、どうしようもありません。「医療費助成制度があっても、食事代は対象外だから支払うのに※注」との考えもよぎりますが、仕方ありません。無事に手術が終わったのがなによりです。
※注 すべての都道府県および市区町村が乳幼児等にかかる医療費の援助を実施しているようですが、自治体によって所得制限があったり、対象が異なるところもあるかもしれません。お住まいの自治体のホームページなどでご確認ください。
術後6日も経過すると、たださらなる回復を待つのみです。食堂に行き、他の患者さんと話してみたり遊ばせてみたり、YouTubeを見せたり、おもちゃや絵本で遊んだりのんびりと過ごしました。
主治医の先生は毎日様子を見に来てくれていたのですが、執刀医の先生も週に1回顔を出してくれていました。傷口を見てくれ、「傷口はきれいだね。体調も順調ね、問題ないね」と言われ、安心しました。
術後7日目
手術して7日過ぎるのは、あっという間でした。「1週間前はドキドキしていたな」と思いながら起き、元気になっている子どもを見て幸せな気持ちになりました。
MRI検査
術後1週間の日にMRI検査を受けました。髄液が漏れ出たりしていないか、膿を作っていないかなどの確認です。動いてしまうと撮れないので、寝かせる必要があります。
5ヶ月で精密検査のためにMRI検査を行った時には、授乳をしたら寝てくれることが多かったのです。しかし、もうお昼寝の時間が短くなっているため、寝てくれるか心配でした。まずは、トリクロリールシロップという眠たくなるお薬を飲ませてから授乳をして、寝かせてみました。
これで寝なかったら、点滴を使って寝かせるということだったので、血管が分かりづらい我が子はシロップで眠ってほしいものです。とりあえず、食堂で遊ばせて、眠たくなっても寝かせずにパンを食べさせたりしてしのぎました。
検査の前1時間となり、看護師さんが眠たくなる薬を持ってきてくれました。オレンジ色の甘い薬です。針なしの注射器に入っていたので、そのまま飲んでもらいました。特に嫌がることなく飲んでくれ、続けて授乳をしました。
授乳すること10分、寝てくれました!よかったです。このまま3分ほど様子を見て、起きないのでナースコールで看護師さんを呼び、抱っこで検査室に向かいました。
検査室に着くと、IDと名前、生年月日の確認をされました。そして、金属製のものが身についていないかチェックされました。大丈夫とわかると、MRIの機械の中に寝かせ、検査スタートです。20分ほどかかるとのことでした。
その待ち時間、看護師さんにお願いして売店に行かせてもらいました。久々のお買い物、病院の売店と言えど、欲しいものだらけです。子どものおやつや自分のデザート、サンドウイッチ、おかずになりそうな缶詰、数日分のご飯を考えて買いました。
買い物を終えて検査室に戻ると、検査が無事に終わりました。抱っこするとすぐに起き、病室に戻ってから一緒にお昼ごはんを食べました。しかし、一口食べるとまた眠ってしまいました。
夕方、主治医の先生から、MRI検査の結果は特に問題ないと言われ、安心しました。
術後8日目
毎日朝、昼、夕方に検温と傷口のチェック、おしっこ、う◯ちの状態確認です。傷口は自分でも毎日チェックしていたのですが、少し赤くなっているように思いました。看護師さんは、きれいですねというので、問題ないのかもしれないけれど、やはり気になるので、主治医の先生が来られた時に言いました。
「ちょっと赤くなってないですか?」と。すると、「皮膚が盛り上がったり、膿があるような感じはないから大丈夫と思うけど、消毒しておこうか。」と言ってもらい、毎日消毒してもらうことになりました。そして、「あさってかしあさってには抜糸しようかね。」という事で、「もう?大丈夫なの?」と心配になりましたが、先生はそれが当たり前かのような表情です。
自分の子どものこととなると心配してしまう私は、「しあさってで」とお願いしました。この日病棟では、うちの子の次に手術をした子が泣いていました。もう話せるくらいの年齢の子だったので、「痛い、と言ってオムツもなかなか替えさせてくれずに大変で、おしっこでも看護師さんと一緒に交換している」と言われていました。
術後9日目
毎日看護師さんから聞かれる、「う◯ちは出ましたか?」の質問、「今日も出ていません。」ばっかりです。術後5日目に自分で出すことができたので、大丈夫とは思います。しかし、手術で排便に関わる神経の近くを触っているのでやはり心配です。
主治医の先生も気になっているようです。「病院だと動かないからかな?」「赤ちゃんでも病院生活でストレスを感じているのかもね」とのことでした。今日も出なかったら座薬を使いましょうとのことでした。
術後10日目
手術を行って、10日経ちました。子どもも看護師さんが検温に来ても泣くことなく測定できるようになりました。入院生活に慣れたようです。私がトイレに行くときにも、声かけて行けば泣かなくなりました。入院してから、トイレに行く時には毎回声かけていたので、わかってくれるようになったのでしょう。
う◯ちが出ない
昨日、やはりう◯ちは出ませんでした。なので、先生が座薬を準備してくれました。ベッドに寝かせて、お尻から座薬を入れてもらいました。
1時間も経たずに、しっかり出ました。便は硬いものではなく、すごく出すのに力がいるという感じではありませんでした。「やっぱり自分で出せないのかな?」「座薬頼みになるのかな?」と心配になりますが、心配してもどうしようもありません。
術後11日目
今日も熱はなく、傷口もきれいとのことでした。赤くなっている部分も、ずっと変わりありません。痒がったり、痛がったりする様子もありません。
抜糸
そして、今日は、抜糸です。珍しくお昼寝をしっかりしてくれたので、ゆっくりお昼ご飯を食べていると、先生が「食べ終わったら、抜糸していい?」と聞いてきました。急ぎめでご飯を食べて、待機です。
準備が終わり、うつ伏せに寝かせたらやはり起きました。主治医の先生がピンセットとハサミを使って抜糸です。糸を切って、ピンセットで糸を抜いていくという作業でした。抑える私と看護師さん、傷口を照らす看護師さん、一緒におさえたり必要なものを取ったりする看護師さんと5人がかりでしたが、あっという間に終わりました。
3分もかからなかったと思います。保護するテープも貼らなくていいとのことで、消毒して、ガーゼを貼るのみになりました。さらしもなくなりました。一気に身軽です。
術後12日目〜退院
抜糸もして、抜糸の次の日も熱が出たりしなかったので、退院できるようになりました。シャワーも浴びていいとのことです。家ではシャワー後には毎回消毒、う◯ちがついたなどで汚れた時にも消毒です。消毒したら、上からガーゼをあててもいいし、あてなくてもいいとのことでした。
退院後
我が子は、家の都合などで術後14日目に退院しました。看護師さんや先生、同じ病棟の患者さんはとても優しく、かわいがってもらい、私自身もいろいろと優しい声掛けをしていただき、本当に満足いく入院生活でした。なにより、子どもが無事に元気になってくれて、よかったです。
家に帰ってから
また、大荷物をかかえ、子どもをおんぶして家に帰りました。家に帰ると、子どもは自由に動けるのでにこにこです。思いっきりハイハイして遊び、家具につかまり立ちして、楽しそうです。
家に帰って30分、出ました。う◯ちです。あんなに心配したのに、家に帰るともう出ました。きれいにして、なんとなく消毒して、さらに1時間後、もう1度出ました。赤ちゃんながらに違う環境だから出せなかったようです。
退院後の診察
退院して2週間後に診察がありました。傷口のチェックと気になることはないか、おしっこやう◯ちはどうかなどを聞かれました。そして、問題ないとのことで、次の診察は、1年後です。MRI検査と診察の予約をしました。
しばらくは、お風呂は入れずにシャワー、そしてシャワー後や汚れた時には消毒してくださいとのことでした。しばらく経ってお風呂に入るのも、最初の方は一番風呂にしてくださいとのことでした。
我が家では、1ヶ月はシャワー、その後1ヶ月は一番風呂にしました。その後は特に気をつけることはなく、お外遊びもしていいし、動きに制限などもないとのことでした。
経験して
脊髄脂肪腫の精密検査を受けて、赤ちゃんのうちに手術することが出来て、本当によかったです。子どもが成長してからのほうが病室では静かにできたと思います。しかし、痛いと言われるのはきつく、オムツ替えや採血、抜糸の際には大変だったと思います。
自分の子どもが「病気かもしれない」、「手術しないといけないかもしれない」と思うと、本当に心配でネットなどを使い、たくさん調べました。そのように心配をされいる方にこの記事が役に立ってくれると嬉しいです。しかし、必要な情報については、主治医の先生がしっかりと説明をしてくれました。そして、今回お世話になった先生や看護師さんは、みなさんとても親切でした。気になることがあった場合には丁寧に答えてくださいました。
忙しそうではありましたが、気になることがあった場合には、聞いてみると良いと思います。
そして、今回は、経過も順調で本当によかったです。毎日子育てをしていると、「うちの子、集中力がないのでは?」「すぐ怒ってしまう?」など些細なことが気になるものですが、「健康が一番」と実感しました。
このように思うのは、退院してあまり時間が経っていないためと思います。普段の生活をしていると、些細なことが気になってきそうです。そのため、時々、産まれたばかりの写真や術後の写真を見返して、「健康が一番」「いてくれるだけで愛おしい」と再確認をしたいなと思いました。
終
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